ANAは上級会員になるとさまざまサービスを受けられますが、その一つにアップグレードポイントがあります。
このアップグレードポイントの利用方法は大きく分けて3つあります。
それぞれの使い道と価値についてまとめました。
目次
アップグレードポイントとは
そもそもアップグレードポイントとは1月~12月のANAグループ運航便の利用で獲得されたプレミアムポイント数に応じて、翌年度のプレミアムメンバーにプレゼントする特別なポイントです。
ANAを利用すればするほどプレミアムポイントを貯めれば貯めるほどアップグレードポイントをもらえます。
アップグレードポイントの有効期限
各年度内、4月1日~翌年3月31日(日本時間) ご利用分まで
※未使用のアップグレードポイントを翌年4月1日以降に持ち越すことはできません。
座席クラスのアップグレード
アップグレードポイントのご利用で、国内線(ANAグループ運航便)はプレミアムクラスへ、国際線(ANAグループ運航便・ユナイテッド航空運航便)はビジネスクラス、ファーストクラスへのアップグレードが可能です。
国内線の場合
国内線で普通席から1区間4ポイントでプレミアムクラスにアップグレード出来ます。
2ヶ月先の羽田→福岡便で試算
普通席 | 運賃 |
---|---|
普通運賃 | 43,890円 |
ビジネスきっぷ | 43,390円 |
特割1 | 29,090円 |
特割3 | 28,090円 |
旅割21 | 25,490円 |
旅割28 | 24,290円 |
旅割45 | 23,290円 |
旅割55 | 21,690円 |
基本的には特割などの割引運賃で予約するのが現実的なので、普通席の運賃は29,090~21,690円と言えます。
プレミアムクラス | 運賃 |
---|---|
プレミアム運賃 | 52,890円 |
プレミアム特割 | 38,090円 |
プレミアム株主優待割引 | 29,090円 |
こちらも基本的には割引運賃で予約するのが現実的なので、プレミアム運賃は除外します。
ここで株主優待は株主優待券の相場が4,000円であると考慮するとプレミアム株主優待割引は33,090円と仮定します。
プレミアムクラスの運賃は33,090~38,090円でした。
この価格差が4ポイントで埋まると考えると普通席とプレミアムクラスの価格差は
- 最小:33,090円-29,090円=4,000円
- 最大:38,090円-21,690円=16,400円
- 平均:10,200円
空港の当日アップグレードが9,000円というのは妥当な価格かもしれませんね。
アップグレードポイントでプレミアムクラスに変更可能なのは当日アップグレードと同様なので4ポイント=9,000円とすると、この場合の1ポイントの価値は2,250円という結果になりました。
国内線の利用条件
- 空港で当日、空席がある場合のみ利用可能です。
国際線の場合
国際線は国内線のように一律何ポイントという計算が出来ないので計算が複雑になります。
路線 | エコノミー→ビジネス | ビジネス→ファースト |
---|---|---|
欧米路線 | 10 | 20 |
リゾート・東南アジア・南アジア路線 | 8 | 16 |
東アジア路線 | 6 | なし |
オセアニア路線 | 10 | なし |
羽田→ロンドン便で試算
今回は羽田→ロンドン便で仮に試算してみます。
座席クラス | 予約クラス | 運賃 |
---|---|---|
エコノミー(アップグレード不可) | Value | 76,270円 |
エコノミークラス | Basic Plus | 153,270円 |
ビジネスクラス | Basic Plus | 337,770円 |
ファーストクラス | Value | 737,770円 |
- エコノミークラスとビジネスクラスの差184,500円
- ビジネスクラスとファーストクラスの差400,000円
この場合の1ポイントの価値は18,450円~20,000円と国内線利用時の2,250円と比較して大きく跳ね上がりました。
国際線での利用条件
- エコノミークラスからファーストクラスへのアップグレードはできません。
- パッケージツアーその他に適用される包括旅行運賃、対象予約クラス以外では、アップグレードできません。
- 特典航空券ご利用の際は、座席クラスのアップグレードできません。
ダイヤモンドメンバー限定の特典
ダイヤモンドメンバーの場合は、当日空席があり、アップグレードの要件が整った場合に限り、アップグレードの対象とならない予約クラスでご購入の場合でも、2倍のポイントでアップグレード可能になります。
つまり通常アップグレード対象の予約クラスは末尾にPlusと付くものが対象ですが、ダイヤモンドメンバーは本来アップグレード対象のでない予約クラスでもアップグレードが可能になります。
上記の本来アップグレード不可のエコノミークラスの例で計算すると
- エコノミークラスとビジネスクラスの差261,500円
この場合の国際線で1ポイントの価値は13,075円なります。
ラウンジ利用
アップグレードポイントで2名以上の同伴者をANAラウンジやANAスイートラウンジ(ダイヤモンドメンバー限定)に入室することが出来ます。
国内線の場合
国内線は2ポイントで入室可能です。羽田空港の国内線ANAラウンジは3,100円で入室可能なことを考慮すると、この場合の1ポイントの価値は1,550円となります。
国際線の場合
国際線は3ポイントで入室可能です。羽田空港の国際線ANAラウンジは5,150円で入室可能なことを考慮すると、この場合の1ポイントの価値は1,717円となります。
ダイヤモンドメンバー限定の特典
ダイヤモンドメンバーは4ポイントでANAスイートラウンジに2名以上の同伴者を入室させることも出来ます。
ヤフオクやメルカリ>などでANAスイートラウンジ利用券の相場が6,000円くらいなのでそれを考慮すると、この場合の1ポイントの価値は1,500円となります。
ANA SKY コインへの交換
アップグレードポイントは、ANA SKY コインに交換することができます。
これは1ポイントを1000コインに交換できるサービスです。
この場合の1アップグレードポイントの価値は1,000円となります。
まとめ
これらをアップグレードの利用方法と1アップグレードポイントの価値を今回の試算パターンで高い順にまとめてみます。
利用方法 | 価値 |
---|---|
国際線 ビジネス→ファースト | 20,000円 |
国際線 エコノミー→ビジネス | 18,450円 |
国際線 格安エコノミー→ビジネス(ダイヤ限定) | 13,075円 |
国内線 普通席→プレミアムクラス(当日) | 2,250円 |
国際線 同伴者ANAラウンジ利用 | 1,717円 |
国内線 同伴者ANAラウンジ利用 | 1,550円 |
国際線 同伴者ANAスイートラウンジ利用(ダイヤ限定) | 1,500円 |
ANA SKYコインへ交換 | 1,000円 |
1ポイントの価値は1,000円~20,000円と使い方によっては20倍の差があることがわかりました。
はANAが行っているANA SKYコインへの交換キャンペーンは最も損をする利用法ということがわかりました。
ただし有効期限までに使用せずに0円の価値になってしまうよりは良いかもしれません(笑)
SFCを獲得するためには50,000プレミアムポイント必要なので必然的にプラチナメンバーになるとアップグレードポイントを20ポイントもらえます。最大価値で計算すると20ポイントは40万円の価値になります。
一般的にSFC修行などで50,000プレミアムポイントを獲得するにはざっくり50万円くらいはかかるので、このアップグレードポイントを考慮するとかなりお得な感じですね。
もちろん、ANA SKYコインに交換した場合は2万円の価値にしかなりませんのでご注意を(笑)