ANAワイドゴールドカード(以下ANA WIDE GOLD)とANAスーパーフライヤーズゴールドカード(以下ANA SFC GOLD)は見た目はさほど変わりません。おそらく何も知らない人が見ると「どっちもANAのゴールドカードでしょ?」というかもしれません。それほどデザインは似ています。しかしバックが黒色の「SUPER FLYERS」という文字とスターアライアンスゴールドのマークがあると、同じようなゴールドカードがまったく別次元のカードになるのです。それぞれの違いをまとめました。
目次
年会費
やはりゴールドカードには年会費がかかります。
カード名 | 本会員年会費 | 家族会員年会費 |
---|---|---|
ANA WIDE GOLD | 15,120円 | 4,320円 |
ANA SFC GOLD | 16,200円 | 8,100円 |
差 | +1,080円 | +3,780円 |
年会費は本会員が約1,000円アップ、家族会員は4,000円弱アップになります。カードブランドがVISAの場合はマイ・ペイすリボとWEB明細の登録で年会費が以下のように安くなります。
カード名 | 本会員年会費 | 家族会員年会費 |
---|---|---|
ANA WIDE GOLD | 10,260円 | 2,700円 |
ANA SFC GOLD | 11,340円 | 6,480円 |
差 | +1,080円 | +3,780円 |
それぞれ年会費が安くなるので差額が変わりませんがゴールドカードが1万円ちょっとで持てることになります。どちらも非常にお得に持てるゴールドカードですね。
自動付帯保険最高補償額(本会員・家族会員)
それぞれのゴールドカードに付帯される保険はANA WIDE GOLDでもANA SFC GOLDでも違いはありません。
ブランド | 海外旅行傷害保険 | 国内旅行傷害保険 | 国内航空傷害保険 |
---|---|---|---|
VISA | 5,000万円 | 5,000万円 | 5,000万円 |
マスターカード | 5,000万円 | 5,000万円 | 5,000万円 |
JCB | 1億円※ | 5,000万円 | 1億円※ |
※ANA JCBスーパーフライヤーズ ゴールドカードで事前に、「搭乗する公共交通乗用具」または「参加する募集型企画旅行」の料金のお支払いをいただいた場合、海外旅行傷害保険の最高補償額は1億円。カードでのお支払いがない場合には最高補償額は5,000万円となります。国内航空傷害保険はカードお支払いの有無にかかわらず5,000万円となります。
JCBのみ海外旅行傷害保険と国内航空傷害保険が1億円の保証内容になっています。
マイルに関して
クレジットポイントからマイルへの移行
カード名 | 移行手数料(年間) | 換算率 |
---|---|---|
ANA WIDE GOLD | 無料 | 1,000円=10マイル |
ANA SFC GOLD | 無料 | 1,000円=10マイル |
差 | なし | なし |
クレジットカード会社のポイントからマイルに移行する場合もどちらのカードも手数料や換算率に違いはありません。
入会・継続ボーナスマイル
カードに入会したときや継続して年会費を支払った時にもらえるのがボーナスマイルです。
カード名 | 入会ボーナスマイル | 継続ボーナスマイル |
---|---|---|
ANA WIDE GOLD | 2,000マイル | 2,000マイル |
ANA SFC GOLD | 2,000マイル | 2,000マイル |
差 | なし | なし |
これもどちらのカードも違いはありません。
搭乗時ボーナスマイル
搭乗時ボーナスマイルの計算式は「区間基本マイレージ×クラス・運賃倍率×カード種類別積算率」になります。
カード名 | カード種類別積算率 |
---|---|
ANA WIDE GOLD | 25% |
ANA SFC GOLD | 40% |
差 | +15% |
ここで+15%という差がでてきました。しかしまだそれほど大きな違いは内容に見えますね。
空港内でのサービス
優先チェックインカウンター
空港で搭乗手続きなどを行う際に優先的に手続きを行ってくれるカウンターがあります。
カード名 | 国内線 | 国際線 | 保安検査場 |
---|---|---|---|
ANA WIDE GOLD | X | ○ | X |
ANA SFC GOLD | ○ | ◎ | ○ |
- ANA WIDE GOLDでは国内線での優先カウンターは利用できません。その為通常のカウンターでチェックインをする必要があります。国際線はビジネスクラスのチェックインカウンターが利用できます。その後の保安検査場は一般レーンに並ぶ必要があります。
- ANA SFC GOLDでは国内線で専用カウンター・専用保安検査場を利用できます。羽田空港ではANA PREMIUM CHECK-INという名前のカウンターが利用できます。国際線ではビジネスクラスのチェックインカウンターの他にスターアライアンス便の利用の場合はスターアライアンスゴールドの表示がある優先カウンター・優先レーンを利用できます。
ここで国内線や保安検査場など違いがはっきりと出てきました。
ラウンジの利用
空港内で待ち時間がある場合は休憩場所としてラウンジがあります。
カード名 | カードラウンジ | ANAラウンジ | スタアラゴールドラウンジ |
---|---|---|---|
ANA WIDE GOLD | ○ | X | X |
ANA SFC GOLD | ○ | ○ | ○ |
- ANA WIDE GOLDではゴールドカードなのでカードラウンジのみ利用できます。
- ANA SFC GOLDではゴールドカードなのでカードラウンジも利用できますが、更にANAラウンジと海外の場合スターアライアンスゴールドの表示があるラウンジも利用できます。ANAラウンジとスターアライアンスゴールドラウンジは同伴者1名まで無料で利用可能です。
ANA スーパーフライヤーズだけの特典
さてここまではワイドゴールドカードとの比較をしてきましたが、ここからはスーパーフライヤーズゴールドカードのみの特典になります。
プレミアムメンバー専用サービスデスク
スーパーフライヤーズデスクで以下の内容を問い合わせることができます。
- 航空券のご予約・ご確認
- 特典航空券のご予約
- マイルについて
- プレミアムメンバーサービスについて
座席クラスのアップグレード
ANAの上級会員(スーパーフライヤーズも含む)はアップグレードポイントというものが搭乗内容によって付与されます。
このポイントを利用することで、国内線の場合は4ポイントでプレミアムクラスにアップグレードできたり国際線の場合はビジネスクラスやファーストクラスにアップグレードすることができます。
またプレミアムエコノミークラスに空席がある場合は無料でアップグレードすることも可能です。
予約を優先
予約時に一般よりさまざまな内容が優先されます。
- 国内線座席指定の優先
- 予約時の空席待ちの優先
- 国際線特典航空券の優先
手荷物受け取りの優先
ANAグループ運航便、およびスター アライアンス加盟航空会社を利用の際、手荷物に優先タグが貼られて、到着後は優先的に受取できます。
手荷物許容量のご優待
- 国内線では、搭乗クラスの無料手荷物許容量を+20kg無料で預けることができます。
- 国際線では、搭乗クラスの無料手荷物許容量を+1個無料で預けることができます。
優先搭乗
ANAグループ便、およびスター アライアンス加盟航空会社便を利用の際、国内線および国際線全路線において、搭乗クラスにかかわらず、優先して搭乗できます。
空港での空席待ちの優先
出発当日、希望の便やご希望クラスの座席が満席の場合でも、空席待ちを優先してもらえます。
羽田空港駐車場の優先予約
羽田空港第3(P3)駐車場の予約を優先的に承ります。
予約専用駐車スペースへは、一般入口とは別の、ターミナルに近い「予約車専用入口」から入場します。受付期間は利用日の30日前から当日(入庫希望時間の2時間前)までです。
マイルからANA SKY コインへ特別倍率で交換
スーパーフライヤーズ会員の場合は、マイルからスカイコインへの交換率が最大で1.6倍になります。
IHG・ANA・ホテルズグループジャパンでのご優待
スーパーフライヤーズ会員の場合は、対象ホテルでの宿泊が10%割引となります。
まとめ
年会費が1,000円ちょっと上がるだけでこれだけの特典を受けることができます。「スーパーフライヤーズカードの方が絶対お得じゃん!じゃ自分もスーパーフライヤーズカード作ろう!」と思う方がいると思いますが、実はこのカードは単に申し込んだだけで発行できるカードではありません。ANAの上級会員(プラチナメンバー)以上になって初めて申込資格が付与され特別なクレジットカードなのです。
スーパーフライヤーズカードを発行するには
ANAのマイレージクラブに登録することは絶対条件ですが、ANAの飛行機に乗るとマイルの他にプレミアムポイントと呼ばれるものがもらえます。このポイントはマイルのように特典航空券やスカイコインに交換はできませんのでそう考えると価値としては0円です。しかしこのポイントを50,000ポイント以上貯めることで先程のプラチナメンバーになることができます。ちなみにこの50,000ポイント貯めるのに必要な費用は一般的には40~80万円くらいかかります。そういう意味では1プレミアムポイントの価値は8~16円くらいというところでしょうか。これはチケットのクラスなどで大きく変わるのであくまで目安です。それくらいの投資と時間がある方はぜひスーパーフライヤーズカードを取得してみてください!