一般的な旅客機ではエンジンは2~4機搭載しています。しかし2機しかないエンジンが飛行中なんらかのトラブルでエンジンが停止した場合即墜落してしまっては困ります。
そこでエンジンが何機停止してもどれくらいの距離・時間飛行できるかを評価した規格がETOPSです。
昔のエンジンの信頼性が低かった時代は、空港から100マイル以上または60分以上離れたところを飛行することは認められていませんでした。昔のエンジンの設計・加工・組立精度などはその程度でした。
しかし時代とともにエンジンの信頼性が高まってくるとエンジン1機でも120分飛行できるようになってきます。
そこで近くの空港から120位内の距離の飛行を認めたものがETOPS-120です。B767が初めて認定を受けました。
その後さらにエンジンの信頼性が高まるとETOPS-180やETPOS-207という規定が設けられました。
ちなみにETOPS認定を受けた機体にはETOPS番号が表示されていますので、写真など撮られている方はETOPSの文字を探してみると良いと思います。
ETOPS-180認定機
ボーイング767、757、737-600/-700/-800/-900
エアバスA300-600、A310、A320
ETOPS-207認定機
ボーイング777
※ただし冬季の北太平洋路線でダイバート可能な空港が閉鎖されている状況下においてのみ
ETOPS-240認定機
エアバスA330
ETOPS-330認定機
ボーイング787、747-8、777(777-300ER、777-200LR、777貨物機、GE社のエンジンを搭載した777-200ER)
ETOPS-370認定機
エアバスA350-900